静岡県で高校生対象の溶接競技会開く 村野選手(吉原工業高校)が優勝
(「溶接ニュース」2025年3月4日付 8面より)
静岡県、静岡県教育委員会、静岡県工業高等学校長会は2月1日、静岡県立工科短期大学校沼津キャンパスで、工業高校生対象の「第13回静岡県ものづくり競技大会・溶接部門」(協力・静岡県溶接工業協同組合)を開催した。
県下5校から10人が参加した同大会は、2班に分かれて熱戦を展開した結果、優勝は村野令奈選手(吉原工業高校)の頭上に輝いた。準優勝は田中湊丸選手(浜松工業高校)、3位には藤原拓真選手(浜松城北工業高校)がそれぞれ入った。優勝した村野選手と2位の田中選手は三重県で開催予定の東海地区大会に出場する。
同大会は「工業高校で技能の習得に取り組む生徒を対象とした競技大会を開催し、生徒の意欲や創造性を養い、その成果に対する発表の場とすると共に産業界で活躍できる実践的技術者の養成を図る」ことを目的として開催している。今回で13回目を迎え、溶接部門に出場した10人は2班に分かれて競技課題に取り組んだ。
開会式、溶接機抽選、保護具等確認、競技注意事項説明の後、開先加工、仮付け、練習を経て9時30分から競技を開始。競技課題は溶接技能者評価試験(JISZ3801/WES8201)の「N-2F」に準じ、被覆アーク溶接(手溶接)、中板の裏当て金なし、下向突合せ継手溶接で競い、それぞれ持ち時間の30分間を全力で戦い抜いた。完成した課題は審査委員(静岡県溶接工業協同組合)により、競技中の実技態度と競技作品の外観検査(表面、裏面)および超音波探傷検査で審査された。
開会式で挨拶した同大会の渡森和彦実行委員長(吉原工業高校校長)は「本日は協力いただいている静岡県溶接工業協同組合様からいただいたトロフィーの獲得を目指し、安全最優先のもと、競技規則に則って精いっぱい頑張ってほしい」と出場選手にエールを送った。
(「溶接ニュース」2025年3月4日付 8面より)