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三島選手、全国大会へ 高校生ものづくりコンテスト中国地区大会

溶接高校生
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(「溶接ニュース」2024年9月24日付 22面より)

  被覆アーク溶接で圧力容器製作の課題に挑む

2024年度の高校生ものづくりコンテスト中国地区大会が8月8日、岡山市の岡山工業高校で行われた。中国5県からの計15人が参加し、被覆アーク溶接で圧力容器製作の課題に挑んだ結果、三島晃誠選手(島根県立松江工業3年)が優勝した。三島選手は11月に秋田県で行われる第1回高校生ものづくりコンテスト全国大会溶接部門に中国地区代表として出場する。

三島選手は15メガパスカルの圧力に耐える容器を製作した。三島選手は「県大会で1位をとった時と同じく、この結果が信じられない。外部の溶接マイスターの方や、松江工業機械科卒で中国大会に出場経験のあるOBの方の指導を受けながら、放課後や夏休みに時間を作って練習をしてきた。応援してくれた皆さんに感謝し、中国地区代表の意識をしっかり持って全国大会に挑みたい」と話した。

昨年に続いて参加した濵崎陽美花選手(広島工業3年)は1年生の時の後半から溶接を始め、最初に3年生に教えを受け、最近は独学で溶接向上に努めている。圧力容器の場合、先に縦側を溶接してから横側を溶接するようにしている。縦と横のビードが重なる所は欠陥が出やすいと分析している。進路は就職が決まっている。

坂本航輝選手(岡山県立笠岡工業3年)は1日に1~2個の容器を作る練習を重ねて大会に挑んだ。圧力容器の角を曲がった時の溶接棒の立て方の工夫で外観が良くなることを練習の中で会得したという。進学予定だが、将来は溶接の仕事がしたいと話した。

  独自で地区大会の実績

中国地区は昨年まで計8回、圧力容器を課題にした高校生大会を独自に開催してきた。他地域以外にも出場枠を開放してきたが、今年から「ものコン全国大会」で溶接部門が正式種目となったため、出場資格は中国地区に絞り実施した。ただ、課題は全国大会の「N-2F」ではなく、圧力容器。X線に比べて審査に時間がかからず、出来具合が一目瞭然で、自身の目前で容器が水圧にどこまで耐えられるかが見られるなどの利点があるため、圧力容器にしている。

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課題に挑む選手

入賞者は次のとおり(敬称略/4~8位は奨励賞)。
1位=三島晃誠▽2位=岡田隼人(岡山県立笠岡工業)▽3位=坂本航輝▽4位=時任彪真(山口県立下松工業)▽5位=三箇来輝(東岡山工業)▽6位=古川康輔(島根県立松江工業)▽7位=松本雄作(山口県立防府商工)▽8位=永井仁哉(広島県立三次青陵)

(「溶接ニュース」2024年9月24日付 22面より)

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