群馬県溶接界、最大の溶接士ドラフト会議「群馬県学生溶接技術競技大会」に潜入 学生に聞く就職の決め手!
群馬県学生溶接技術競技大会
群馬県がお主催する「群馬県学生溶接技術競技大会」。
この競技会は、溶接において腕に覚えのある学生が、県内11校・約71人参加している大規模なイベントだ。
また、特に企業から熱い視線が集まっており、その理由は「産業技術専門校で溶接を学ぶ学生も参加している点にある」。この競技会は、群馬県溶接界に進む溶接士の新生を見定めるドラフト会議の場でもあるのだ。
今回のWelding Mateでは、企業からのオファーが後を絶たない、溶接の名門、群馬県太田産業技術専門校の学生に、競技に向けた意気込みと、就職の決め手について話しを聞いた。
前段左から谷口さん、渋谷さん
公団左から安田さん、石原さん、稲葉さん●谷口ガブリエルさん
「溶接棒の先端と鋼板の距離、手を動かす速度などに気を付けて練習した。壁にぶつかる度に、教師に積極的に質問して乗り越えてきた。父が鉄骨ファブで活躍する溶接士のため、私も鉄骨ファブに就職する予定だ」●安田朱弥さん
「溶接の前工程の仮止めと、溶融地の状態を把握する練習を積んできた。被覆アーク溶接には自信があるが、半自動溶接には、あまり自信がない。将来は自動車部品の溶接事業所に就職が決まっている。就業の決め手は通える距離にあることと、年間休日」●渋谷虹輝さん
「でこぼこにあらないように、平坦に溶接することを意識して練習してきた。溶接する速度と、アンダーカットというの対策にも注力してきた。将来は、住宅の内装部品を手掛ける溶接士として就職が決まっている。決め手は人数が少なく、人間関係がよさそうだと感じたことだ」●石原聖也さん
「先生の指導を忠実に一つひとつ、練習してきた。特に、棒を押し込む強さや、溶接棒の角度など。将来は配管溶接の事業所に就職が決まっている。会社見学した時に従業員が元気に挨拶してくださったのが印象的で応募した」●稲葉和真さん
「基本的なことを大切にしている。溶融の状態を把握することと、溶接外観を整えることに練習時間を費やした。石原さんと同じ配管溶接の事業所に就職が決まっている。見学に行った時に、難易度の高い溶接を複数こなす技能者の姿を見て、応募することに決めた」