東北を溶接技能でリードする岩手県 県内最強決める決戦の火ぶた切られる! 「岩手県溶接技術競技会開催」
1月18日に、ポリテクセンター岩手で岩手県溶接技術競技会を開催された。
65回目となる今回の大会は県内6企業25人が参加。
この競技会の魅力は、岩手県最高の溶接技能を決めるとともに、優勝者は全国大会に、県を代表して駒を進めることができる点だ。
今回のWelding Mateでは、全国大会でも好成績を残す岩手県の溶接士の頂点を目指して、水面下で火花を散らす参加選手に胸の内を尋ねた。
▲(株)中央コーポレーション
・右:畠山希一さん
・左:藤原裕城さん
・特記:連覇で東北地方に牙城築く藤原さん
「現在2連覇しています。3連覇の自信があるわけではないのですが、いつも通りの溶接を心がけ、ベストを尽くします。1日2時間程度を練習に費やしてきました。特に、溶接棒を持つ手の運びと、開先への正確な狙いについてを重点的に練習してきました。競技会は、外観ではなく、作品内部の溶融状態が大切になります。感覚を大切に、しかし積み重ねたロジックを守りながら集注して競技に臨みます」畠山さん
「前回の成績は、同じ会社の藤原さんに次ぐ2位でしたが、藤原さんとの点数の差は大きく開いていました。競技会に向けて、1日1時間程度練習の続け、前回大会で失敗してしまった薄板の1層目を重点的に練習をしてきました。日常的には16㎜以上の鋼板を手掛けることが多いため、競技材料の9㎜は、まるで別世界です。うまく切り替えて競技に臨みます」
▲北日本機械(株)
・北川富之さん
・特記:県内高校生に溶接指導今回で6回目の競技会参加です。思うような結果を残せていないこともあり、競技会への想いは、他の誰にも負けないと自負しています。今回は、満足に練習時間も確保することができたので、今年こそ優勝を狙っています。ライバル当然、前回優勝企業である中央コーポレーションの溶接士です。
練習では、重点的に曲げ試験を突破するための対策を積んできました。溶込み、裏波の出し方、クレーターの潰し方、積み重ねてきた全ての条件を一度ゼロにして、全て見直しました。
また、競技会の練習を積むと同時に、工業高校に溶接指導を行う機会に恵まれました。
高校生は基礎がないため、一から、溶接の全ての条件を指導していくうちに、まるで、自分が全ての溶接条件を試しているような感覚を覚えました。多角的に溶接に触れ、より溶接への知見が深まったことを感じています。指導することで、自身の技能も磨かれていることに驚いています。
やれることは全てやってきたため、本番で全てを出し切ります。