71人が参加するビックイベント「群馬県学生溶接競技会」 優勝候補に聞く!
群馬県が主催する「群馬県学生溶接技術競技大会」が、今年も1月25日に開催された。
この競技会は、溶接において腕に覚えのある学生が、県内11校・約71人参加している大規模なイベントだ。
コロナ禍以降、参加する学生は、前橋産業技術専門校溶接技術科実習場(前橋市)、高崎産業技術専門校溶接エキスパート科実習場(高崎市)、太田産業技術専門校溶接技術科実習場(太田市)の3拠点に分かれた溶接技能を競う方式が取れれている。
各会場で製作された溶接作品は、一ヵ所に集めて、後日採点するという。
今回のWelding Mateでは、3校31人が参加し、最も参加者が多かった前橋産業技術専門校溶接技術科実習場で参加選手に話を聞いた。
・松井さん(2年生)
「前回大会では、群馬県を突破して関東大会に進むことができた。溶接の知見を複合的に高めていくために、被覆アーク溶接、半自動溶接の両方を学んできた。群馬県溶接協会から来てくださった指導員に、ワイヤの長さなどを指摘されたため、調整した。それに合わせて手を動かすスピードも変更した。自信はある」・富澤さん(2年生)
「松井さんと同様、被覆アーク溶接、半自動溶接の両方の練習を積んで、複合的な知見を高めた。練習では、被覆アーク溶接の時には思うように裏波が出ず、半自動溶接の時には裏波が出すぎてしまうといった課題があった。将来は溶接士ではなく、電気設備などを生業として働いていきたい」
▲渋川工業
左から本多葵さん、大河原紘汰さん、小渕晄史さん、問仁田彪斗さん・本多さん(2年生)
「鋼板の間隔を調整することで、溶接精度を調整してきた。将来的には溶接をやりたいと思っている。同学年、同じ高校のため、問仁田選手がライバルだ」・大河原さん(1年生)
「溶接って面白そうだと思い、競技会に参加してみた。将来については、まだ考えていないが、できれば溶接を仕事にしたい。ライバルは同じ高校で同じ学年の小渕選手だ」・小渕さん(1年生)
「父が配管分野で活躍する溶接士のため、将来は同じ配管溶接士として働きたい。先生だけではなく。父からもアドバイスをもらいながら練習してきた。優勝できるかはわからないが、誰にも負けたくない」・問仁田さん(2年生)
「穴をあけないようにすることに注意して練習を積んできた。穴があかなくなったら表面をきれいに整え、作品の外観を調整。練習の終盤には、目指してきた溶接を実践できるようになってきたため、自信はある」
・野本さん(2年生)
「まずは入熱しすぎて穴をあけないことを心がけている。溶接は段取りが8割だと、日々、先生に指導していただいているため、落ち着いて、安全に、ベストを尽くす。将来の夢は自動車整備士だ」
・倉持さん(2年生)
「溶接作業の前工程である仮止めを正確に行い、ひずみを抑える。溶接棒を寝かせすぎないように溶接して、裏波をしっかりと出したい。卒業後は進学する予定だ」・澤浦さん(2年生)
「仮止めの精度にこだわっている。仕上がりが良い時と悪い時で、大きく精度が異なる傾向にあり、競技会までにばらつきを修正しきれなかったので、『仕上がりの良い日』であることを願っている。将来は溶接士になりたい」