山九(株) 7ヵ国300人の溶接士で競技会 「世界中に散らばる社内溶接士の最強をハッキリさせる」
「ご安全に」と大きな掛け声で始まった、日本最大級の溶接事業所である山九株式会社(東京・中央区、中村公大社長)のグローバル溶接競技会。
当日の集合写真
2024年11月7日に、同社グループのサンキュウリサーチアンドクリエイトの東日本能力開発センター(千葉県君津市)で実施された同競技会は、世界大会として開催するのは4回目、全社競技会として開催するのは40回目となる。
当日、会場に集まったのは29人の溶接士。
山九グループで勤務する約300人の溶接士が、日本、タイ、ブラジル、インドネシア、サウジアラビア、シンガポール、上海の7ヵ国で火花を散らし、勝ち抜いた精鋭中の精鋭がトップを決めるために集まった。
上向・下向・横向・登り
全方向での溶接が求められる6G溶接の部
冒頭の挨拶では中村社長は「先輩から受け継ぎ、磨き上げてきた技を思う存分披露してほしい。本日の参加者が悔いの残らないよう、全力を出し、自慢げな顔で表彰台に立つ未来を楽しみにしている」と選手を鼓舞。
また、「競技結果がどうであれ、各自が先輩にしてもらったように、後輩にも技能を伝承していくように」と挨拶した。
その後、参加選手29人は被覆アーク溶接初級の部(入社5年未満、25歳未満)、同上級の部、半自動溶接の部、パイプ溶接(6G)の部に分かれて競技に臨んだ。
競技終了後にライバルの作品を
チェックする選手たち
各競技の終了後、同社の常務執行役員技術・開発本部長の内山一仁CTOが、「2008年に開催した初回のグローバル溶接競技会と比べると、遥かに現在の溶接課題の難易度は高い。しかし、参加選手の提出作品の精度・点数は向上しており、全体的に技術力が向上していることがうかがえる。特に外観の精度が各段に高まっている!」と講評し、閉会となった。
※アイコン画像:中村社長