夏休みの工作は溶接オブジェで決まり! 群馬県の小学生が溶接体験

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群馬県沼田市の材木町育成会は、7月21日に、神明会館で「鉄工教室」を開催した。

この教室は群馬県溶接協会の事務局長であり、溶接マイスターの認証を受けている茂原大助さんが講師を務めているもので、地域の子供たちと、その保護者20人を対象に、「溶接を通じてものづくりの魅力をアピールする」ことを目的に開催しているものだ。

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溶接の魅力を伝える茂原さん

参加した小学生は、「夏休みの工作」として、日常生活では目にする機会が少ない溶接によって、ものづくりを体験した。

この教室がユニークなのは、小学生だけでなく、親子で溶接体験することだ。親にも溶接の魅力を知ってもらうことで、将来的に溶接士として働くことを視野に入れてもらうことを目指す。

冒頭、「溶接界からのお願いごと」と題した座学を行った。

茂原氏は、地球温暖化が自然環境や人々の暮らしに与える影響について説明。カーボンニュートラルや水素社会の実現が、いかに重要であるかを強調した。国が水素社会推進法を策定した背景や、これに伴い溶接技術がますます必要とされる現状についても織り交ぜ、溶接関連の仕事の幅広さや将来性についてを話し、「進路選択の際にはぜひ溶接業界を検討してほしい」と呼びかけた。

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溶接の勘所を伝える茂原さん

今回の工作課題である「テンセグリティ構造(プラスチックなどが釣糸によってバランスを保ち、接触せずに安定している構造システム=下の画像参照)」の説明が行われた後、材料準備に使用したレーザ加工機の動画が紹介された。

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左:果敢に工具を使う小学生
中:テンセグリティ構造のオブジェ
道:溶接機を握る小学生

安全衛生に関する注意喚起を行った後、参加者はスター電器製造のノンガス半自動溶接機を使用し、ベースプレートと立て板、チェーンを溶接してオブジェを制作。

小学生からは「溶接のお面が思っていたよりも重たかった」「次はもっと難しいものを作ってみたい」「またやりたい」といった感想が寄せられ、自分で作ったオブジェに興奮冷めやらぬ様子だった。

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