カトウ光研(株) 溶接の可視化で精度向上・手戻り減少
溶接作業の可視化は、精度向上や不良の改善に向けて、長年、世界中で取り組まれている。
そのため、多くの溶接部の可視化を目的にカメラが開発され、製品開発や手戻りの減少に役立てられてきた。
その一つが、カトウ光研株式会社の「シュリーレン法」を使った流体の可視化だ。
Sield View本体
カトウ光研では、シュリーレン法を利用した光学系システムとハイスピードカメラをセットにしたシステム『Sield View』を取り扱っています。
シュリーレン法とは、物質の密度変化によって光の屈折が変わることを利用して、空気の流れや温度変化など、目に見えない現象を可視化する方法です。
蜃気楼などと同じ原理ですね。
19世紀半ばに発見されていた技術ですが、セッテングの難易度が非常に高く、研究機関以外では使われることはほとんどありませんでした。
この技術を、当社では産業用に実用化することに成功。
おそらく、光学系システムを使った溶接中のプロセスを可視化できるのは、現在、世界中で当社だけなのではないかと自負しています。
レーザ溶接のヒューム可視化
この画像は、肉盛り溶接中のシールドガスを「Shield View」で可視化した様子です。適切にシールドできているのかを可視化することで確認できます。
ガスも含めた実際に溶接作業プロセスを確認するできるので、溶接の問題や改善点の発見に有効です。
また、シールドガスやアシストガスの量や流れを可視化できるため、ガスの適正量を把握し経費節減に役立てられます。
シールドガス可視化
画像は、「アシストガスが適切に機能しているのか」、また、それによって、「溶接ヒュームが集じんできているか」を可視化することで確認しています。
スパッタやヒュームの飛散を可視化することは、これらが、「集じん機にスムーズに吸引されているか」を正確に把握することに繋がり、品質や生産性の向上に繋がります。
既に、多くの溶接の条件出しやラインの不具合に頭を悩ませていたユーザーさんにご利用いただき、喜んでいただいています。
実際の声としては「長年、ブローホールなどの不具合対策に長年取り組んできたのですが、解決できなかったのが、可視化映像を見ることで、解決することができました」など。
▼「Sield View」による溶接部可視化の概要
ティグ溶接中における
シールドガス挙動の可視化
溶接ヒュームの挙動比較