(株)オーデン 集じん機メーカーで働く魅力 西日本営業所長三宮祐臣さん
近年の溶接業界では、2021年に溶接ヒュームが特定化学物質に分類されたことを機に、特定化学物質障害予防規則などが改正された。法改正にともない、溶接作業者の安全を守るために重要度が高まっているのが、溶接ヒュームを、作業環境から取り除く「集じん機」だ。
今回のWelding Mateでは、集じん機メーカーの株式会社オーデン西日本営業所の三宮祐臣所長に、オーデン製品の魅力や、集じん機メーカーならではのやりがいについて話を聞いた。
株式会社オーデン西日本営業所
私は、オーデン入社の前職も集じん機を取り扱う会社に所属していたため、社会人経験の全てが作業環境・空気環境に関わる仕事でした。
集じん機などの設備に携わる仕事の面白みは、「目に見えない空気」が相手だということです。当然、オーデンの設備を導入している事業所も、空気を見ることはできないため、「安心できる顧客対応」や「納得できる説明」といった、顧客との信頼関係が求められることになります。
また、オーデンは他の空調設備メーカーと異なり、全国の「喫煙室」などを手掛けてきた背景があります。そのため、日本全国で、設備の販売・設置・メンテナンスを続けてきた歴史の中で、フィールドサポート網が充実しています。
都内にも沢山ある喫煙場所では
数多くの各社喫煙室が稼働している
(JT喫煙可能検索より2024年4月17日時点)
注文書をいただく段階から、設計・製造・設置・メンテナンスまでワンストップで担当できるメーカーは国内では希です。
信頼関係の構築や、その全てを一貫対応できるといったことが、私がオーデンで働く理由です。
そんなオーデンが溶接の分野に参画したのは、数年前に、大型ゼネコンや、自動車メーカーから相談を受けたタイミングでした。
当時、大型工場の溶接作業場の集じんは、超大型の集じん設備から、ダクトを工場中に張り巡らせて吸気するという方法が取られるケースが多かったように思います。
しかしそれでは、「大型集じん設備が故障した時に、工場全体で溶接作業が止まってしまう」「工場のライン替えなどのタイミングで、ダクトの這わせ方を変更することになり大工事が必要になる」といった課題がありました。また、大型設備は、ダクト詰まりでの火災などを従業員が気が付きにくいのも大きな課題です。
つまり、オーデンの設備のような、集じん機が小型であり、性能さえ担保できていれば、全作業を止めることのない「1ブースだけの設備改修」ですむのです。
オーデンが提案する小型集じん設備
また、当社の集じん機は、独自の電気集じん技術(ニードル放電方式)を採用しており、処理風量に対して消費電力が少ないのが特徴です。電気代低減や、カーボンニュートラルへの貢献などが、後押しする形で、現在、大型ゼネコンには100基以上、自動車メーカーには50基以上が導入されるという結果になりました。
最後に、集じん機をはじめとした作業環境や空気環境の改善には、「金属分野」や「医療関連」といった産業の縛りがありません。
例えば、「粉じんが紙幣を数える時にも出るから相談したい」と銀行から相談を受けることもあれば、「国道沿いに店舗があり排気ガスでエアコンが壊れやすい」と小売店舗から相談を受けることもあります。
お客様の困り事を聞いて、一緒に解決策を考え、新たな市場を作っていくという工程は、いつの時代も、人と人が顔を合わせて、声をかけあうことで生まれていくものではないでしょうか。
お客様との対話を大切にする
オーデン西日本営業所スタッフ