いざ最強の溶接士へ! 全国溶接技術競技会場インタビュー①(溶接ニュース2023年11月21日号より)

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 溶接日本一を決める決戦

全国の都道府県代表111選手が被覆アーク溶接(手溶接)、炭酸ガスアーク溶接(半自動)の2種目で「溶接日本一」の称号をかけ、茨城県を舞台に日頃鍛えた腕を競った。

11月11日、12日の両日、日立建機霞ヶ浦総合研修所(茨城県阿見町)を競技会場に開催された「全国溶接技術競技会」。68回目となる今回の大会では、選手、関係者ら約500人が集結。さまざまな思いで舞台に上がる参加選手の心の内を聞いてみた。

 参加選手に胸の内を聞く

前回優勝_小林選手.JPG

■小林和樹さん(高田工業所、半自動、福岡県)

昨年大会で、手溶接の部で全国優勝できたが、今回の半自動では溶接機の条件設定から全く違うので、両部門制覇は簡単なことではないと感じている。ただ挑戦できる課題があることには喜びを感じているので、精一杯頑張りたい。

DSC08397.JPG

■中村久美子さん(津覇車輌工業、半自動、東京都)

今回も含めて、東京都の溶接競技会で優勝できたのは3回目。初めて全国大会に出場した2017年は入社1年目で緊張で覚えていない。2回目に東京都大会で優勝したのは20年で、コロナ禍で全員が混乱しており、私も同じように混乱していたのを覚えている。今回こそはと、全国大会に向けた練習時に、とにかく平常心で作業にあたるように、徹底的に同じ動作を繰り返すことに注力した。作業は体に動作をしみ込ませてきたため、楽しんで競技に臨みたい。

左から石井洋介さん(協和機械製作所・手溶接・北海道)、田中翔さん(松田鉄工・手溶接・北海道).JPG

■左側:石井洋介さん、右側:田中翔さん

・石井洋介さん(協和機械製作所、手溶接、北海道)

日常業務では、溶接が軸とは言えないため、他の選手と比べると、溶接してきた経験が浅い。同じく北海道から参加している選手と話をすると、北海道民性なのか、全員が「自信がない」と答えるため、少しホッとしている。溶接経験が浅くとも、出場できたからにはベストを尽くしたい。

・田中翔さん(松田鉄工、手溶接、北海道)

日常業務では溶接ではなく、組立てを担当している。引っ込み思案な性格のため、「自分を鼓舞しなくては」と髪色を派手に染めた。その甲斐もあって、全国大会では声をかけてもらったり、見つけてもらいやすくなったが、派手な外見にした分、溶接でも結果を残したい。

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