溶接ニュース 2023年4月23日付、【第3480号】
■技能実習制度、廃止へ
政府は現行の外国人技能実習制度を廃止し、人材育成と人材確保を両立させる実態に則した制度を新たに構築する方針を示した。技能実習生が国内企業の労働力として貢献している現状が、本来の国際貢献の制度目的と乖離していると指摘されている。新制度では人材育成と人材確保を両立させたものを目指すことになる。溶接界でも造船業界をはじめ、多くの産業界で技能実習生を受け入れていることから、今後は制度変更に伴う対応が求められることになる。
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■空調ダクト製造でFレーザ切断機の導入進む
首都圏を中心とする再開発で商業ビルなどの建設が活発化し、建築物の付随設備である空調システムの需要も増加傾向となるなか、空調ダクト向けの溶接機やファイバーレーザ切断機などで新製品の開発や技術改良が進んでいる。
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■JFEスチール、耐疲労鋼を開発
JFEスチール(東京都千代田区、北野嘉久社長)は3月30日、疲労損傷への耐久性を高めた薄物耐疲労鋼「AFD(Anti―Fatigue―Damage)」鋼を開発したと発表した。同鋼板の薄肉製造を実現したことで、疲労き裂の発生しやすい橋梁の薄肉部材向けなど、より広範囲の部位に適用することが可能になった。
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■特集・ステンレス鋼の溶接
ステンレス鋼は錆びや腐食などに強く、ライフサイクルコストに優れた材料として、社会やインフラを維持する上で欠かせない材料となっている。鋼材メーカーは様々な特性を持たせた材種を市場に投入しており、加工時の溶接品質を確保するためには材料の性質を把握することが重要となる。溶接法や溶接材料の選択、後処理加工といった適切な加工が欠かせない。特集ではステンレス鋼溶接の工場ルポや関連技術・製品を紹介する。