溶接ニュース 2023年4月4日付、【第3477号】

溶接・接合、切断ニュース
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■中堅・中小企業の人手不足解消へ
多品種少量生産の多い中堅・中小溶接事業所における人手不足を解消する技術として、ダイレクトティーチングなどの機能により、短時間で立ち上げることができ、柔軟でシンプルな自動化を可能にする協働ロボットの活用に期待が高まっている。協働ロボットは、日本だけでなく世界的に市場は拡大傾向にあり、矢野経済研究所の調べによると、2031年には、22年比4・6倍の8247億円まで市場が拡大することが見込まれている。
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■「溶接女子」受験者が初めて1千人に
日本溶接協会はJISに基づく2022年度の溶接技能者試験(WO)における女性受験者数が1000人となったことを明らかにした。1000人台に達したのははじめて。総受験者10万4035人に占める比率も0・96%とこれまでの0・88%(2020年度)を超え過去最高となった。少子化による担い手確保が喫緊の課題となる中、女性を含めた溶接人口の拡大が求められており、業界を挙げた取り組みが必要とされている。
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■東京モーターサイクルショー、溶接を駆使した車両など出展
2月24日?26日までの3日間、東京都江東区の東京ビックサイトで「第50回東京モーターサイクルショー」(主催=東京モーターサイクル協会)が開催されたトライアンフモーターサイクルズジャパン(東京都港区、大貫陽介社長)のブースでは全国の正規販売店がカスタマイズ技術を競うトイデント660コンテストの優勝車両が出展。溶接技術などを駆使してカスタムされており、「前後のフェンダーは溶接事業所と連携して製作した」という。
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■特信・フレッシュマン講座
4月を迎え溶接関連事業所では多くの新入社員を迎える。近年のコロナ禍からの行動制限も解除に向かい、新人採用や教育活動が多くの企業で本格化するとみられる。「溶接」には多くの溶接法や周辺技術があり、材質や板厚が異なる製品ごとに適切な溶接条件や施工法が求められる。また適切な作業保護具の使用など、安全に関する知識も欠かせない。溶接・切断技術は、建築、造船、自動車、プラント機器からデジタル機器など、産業用途から身の回りの生活用品に至るまで様々なところに利用されている。溶接法によって使用する溶接機が異なり、大量生産でのロボット化も進む一方、熟練溶接士の高度な技能が必要な個所も多く、作業環境の違いによっても溶接技術は大きく変化する。特別企画では新入社員をはじめとする溶接初心者向けに溶接・切断の基礎をわかりやすく解説する

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