スギノマシン レーザ溶接システム開発

積層造形・レーザ加工ニュース
twitter fb

 富山県滑川市に本社を置く産業機械メーカーのスギノマシン(杉野良暁社長)はこのほど、ファイバーレーザ溶接ロボットシステムを開発した。

 独自のセンシング技術により、溶接中にワークのひずみや位置、形状のバラつきを検出し、リアルタイムに溶接経路を自動補正し、高品質な自動溶接が可能。昨年12月には、1号機をフジムラ製作所(埼玉県川口市)に納入し稼働を開始している。

 同システムでは、ロボットアームに取り付けた光学スキャンセンサーでワークを3次元計測し、溶接しながら溶接経路を自動で補正する「アクテイブトラッキング」を採用することで、ひずみや寸法のバラつきを公差10"の範囲で修正することが可能となった。?

 また、3DCADデータ上のワークの溶接個所や条件を指定することで、事前に動作検証を行うロボットシミュレーションソフト「CROROROS(クロロロス)」と組み合わせることで、最小限の操作での自動溶接を実現した。ファイバーレーザ溶接だけでなく、ティグ溶接にも対応している。

 これまでも大手製造業では自動化が進んでいたが、多品種少量生産が多い中小企業などでは、ロホットティーチングの手間や溶接中のワークのひずみを抑えるためのジグ製作のコストなどがロボット導入が進まない要因となっていた。 同社の杉野岳副社長は「今回のロボットシステムにより、中小企業を中心にものづくり現場で課題となっている人手不足や作業改善、品質向上の一助となれば」と話す。

share SNSシェア
twitter fb