古くて新しいテルミット溶接技術が注目集める

溶接
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 写真は,嶋製作所におけるテルミット頭部補修溶接(THR)の実演のもよう。千葉市美浜区の幕張メッセでこのほど開催された鉄道技術展での一コマ。古くて新しいテルミット溶接技術が参観者の注目を集めていた。
 線路に損傷が見られた場合,従来はレールそのものを取り替える必要があったが,テルミット頭部補修溶接を用いることで,レールを破線せずに頭部の傷を除去できる。
 テルミット頭部補修溶接はゴールドサミット溶接(同社が1979年にドイツのエレクトロ・テルミット社と技術提携し,世界最高品質のテルミット溶接工法「SkV」を日本の鉄道へ適合できるようにしたレール溶接工法)の技術を応用した溶接工法。
 レールの摩耗量により適用範囲は変化するが,テルミット頭部補修溶接は基本的に幅90mm深さ25mmの円弧形状に収まる傷の除去に適用できる。レール交換が必要ないため,1ヵ所の傷に対して一口の溶接で補修が完了する。また,ゴールドサミット溶接で損傷部を除去する場合は,レールを破線するにあたって溶接に必要な遊間を維持するために,緊張機が必要になる。一方,テルミット頭部補修溶接では,レールを破線することなく損傷した頭部のみ除去して補修ができるため,緊張機が不要。工事全体のコストダウンを実現する。

テルミッド.jpg

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