(株)富士インダストリーズ,超高圧タイプコールドスプレー装置を日本市場に

溶射
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コールドスプレー(CS)は,他の溶射プロセスに比べ低いガス温度(300~1,000℃)で成膜する固体材料堆積プロセス。金属粉末を溶かさず,超音速で基材に衝突させることで気孔や内圧縮残留応力がほとんどない皮膜を成形でき,使用する金属材料や条件によっては鍛造並みの強度を持たせることができる。また異種金属の皮膜を作り耐熱性や耐摩耗性,電導性などの付加価値を付与することができる。高温酸化などの熱影響を抑えながら比較的速い速度で堆積できる特性を活かし,近年では金属積層造形の手法の一つとしてCold Spray Additive Manufacturing(CSAM)の研究開発も進んでいる。

航空機用部品向けの金属材料やケミカル製品・装置などを手掛ける輸入商社の(株)富士インダストリーズ(本社・兵庫県神戸市)は,VRCメタルシステム社(米国・サウスダコタ)製のCS装置を販売している。今年2月には国内の溶射施工業者に導入。今後,CSの新たなアプリケーションや適用拡大に向け研究開発を進めていく。

富士インダストリーズでは「CSはち密な皮膜が作れ,異種金属や厚膜にも対応でき,材料の付着効率も高い。これらの特性を活かすことで様々な分野での適応が期待され,特にAMでの可能性を秘めている。海外での様々な実運用事例やアプリケーションに加え,今後は国内でも導入企業とともに独自のアプリケーションやレシピ開発に取り組んでいきたい」とコメントする。

zu.jpgダメージを受けスクラップとなった部品をCSで肉盛し,機械加工して復元した部品

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