NDT工業会 、賀詞交歓会に200人参集
日本非破壊検査工業会(長岡康之理事長、NDT工業会)は1月10日、東京都千代田区にある如水会館で「非破壊検査業界新春賀詞交歓会」を開催し、会員並びに来賓ら約200人が出席した。長岡理事長は「会員の満足に全力で努めていきたい」と述べ、2024年も引き続き魅力ある工業会の構築に取り組む意向を示した。
冒頭、出席者は能登半島地震の犠牲者に対して冥福を祈り黙とうをささげた。その後、主催者を代表して長岡理事長が「いつ何時、どこにおいても災害が発生しており、一寸先が読めない状況にある。NDT業界においては構造物などを作った際に適切に検査を行い、完成後にも確実に検査を行うことが必要だ。すべての災害を防止することは難しいが意味のある検査を行うことが大変重要である」と述べた。
また、昨年7月に和歌山県のトンネル工事で履工コンクリートの厚さ不足に伴う施工不良が露呈した件について触れ「こうした覆工厚さの不足はトンネル崩落事故にも繋がりかねない。しかしながら、従来から実施されている完成検査時の寸法測定や目視では覆工厚さ不足を検査することは難しい。当工業会では、昨秋にも公明党非破壊検査技術振興議員懇話会においてトンネル覆工厚さの品質確保とともに資格を有する第三者による検査を義務付けていただきたく要望書を提出した」としたうえで、「2024年も当工業会は非破壊検査を通して世の中に貢献し引き続き、会員満足と会員ファーストの精神に全力で努め、業界発展に尽力をしていきたい」と挨拶。
来賓挨拶では、日本非破壊検査協会の塚田和彦副会長は「NDT工業会が様々な事業展開を行っていることは尊敬に値し、非破壊検査業界において技術者の育成や実践面から支えている。老朽化するインフラの点検などは非常に急務であり、今後は若手への技術継承など重要な使命を担っている。引き続き、当協会と連携を図りながら、ともに歩んでいきたい」と述べた。
その後、粟飯原周二日本溶接協会会長の音頭で乾杯し、和やかな祝宴にはいった。宴たけなわとなり、錦戸陽介副理事長の三本締めで賀詞交歓会は散会となった。