岩谷産業のFC船「まほろば」、建造完了
大阪・関西万博で運航
岩谷産業はこのほど、2025年大阪・関西万博(大阪・関西万博)での運航を予定している水素燃料電池(FC)船「まほろば」の建造が完了し、10月18日に大阪・中之島ゲートまで曳航され無事到着したと発表した。昨年6月に船体のベースとなる「船殻」の組み立てから建造を開始し、組み立てた船殻を反転させ、その後上部構造を搭載することで建造が進められていた。今年5月には進水式を実施し船名を「まほろば」と命名し、その後、内装工事や海上試運転を経て、船舶を大阪まで曳航することが完了した。 今後、船舶検査証を取得した後に実証運航を行い、最適なエネルギーマネージメントシステムの構築を目指す。
水素燃料電池(FC)船「まほろば」
においがなく、騒音・振動の少ない優れた快適性を実現
同船は2021年に産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として採択されており、従来の内燃機関船と違い、走行時にFCを使用しており、高い環境性能を有するだけでなく、においがなく、騒音・振動の少ない優れた快適性を実現しているという。来年4月には大阪・関西万博の海上輸送として運航を開始。運航は船舶運航で実績のある京阪グループの大阪水上バスに委託する。 同社では「運航まで半年に迫っているが、今後実証運航を経て大阪・関西万博において安全に運航できるように取り組んでいく」としている。