デンソー、排ガスを溶接用ガスに活用する構想

産業ガス
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デンソーはものづくりにおけるカーボンリサイクル手段の1つとして、工場の生産設備から排出されるCO²を回収し、メタネーションを始め、溶接用ガスおよび、燃料や素材に変換・循環利用する技術の開発を進める。

同社では現在、工場のカーボンニュートラル化を実現に向けて、CO²回収システムや省電力型水電解装置によるオンサイト水素製造設備などを整備した実証用プラントの建設計画を検討中。計画の中には電界式CO²回収装置で工場から排出されるガスからCO²を回収した上で、溶接用のシールドガスとして活用する構想もあるという。

同社が開発している電界式CO²回収システムはセルに加える電圧の切り替え制御によって、自動車工場などで排出される低濃度のCO²も低エネルギーで選択的に分離回収できることが特徴。同システムに必要な入力は電気のみであるため、様々な設備に導入することが可能。

従来のCO²回収システムは大規模な回収が前提であるか、小型の場合は回収に必要なエネルギーが大きくなる傾向があった。電界式CO²回収システムは小規模分散型でかつ効率良く、CO²を回収可能な特徴を持つため、工場のスケールに合わせたカーボンリサイクルをフレキシブルに提案できるメリットがある。

排ガスを溶接用のC02として活用するイメージモデル

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