高圧ガス工業ら、アセチレン活用の浸炭の新工法開発

産業ガス
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高圧ガス工業は熱処理設備製造の日本テクノ(埼玉県蓮田市)と共同で、アセチレンガスを使った浸炭(表面硬化処理)の新工法「常圧スマート薪炭」を開発した。 二酸化炭素排出の原因となる変成炉を使用せず、浸炭工程で排出される二酸化炭素をほぼゼロにできる工法だ。

現在使用中の浸炭炉はそのまま活用でき、大幅な改造工事は必要ない。電気代や変成炉の修繕費削減効果も期待できる。 現在はメタンやプロパンと空気を1050℃の変成炉内で反応させて作る「変成ガス(一酸化炭素・水素・窒素)」で浸炭を行なう「変成ガス浸炭法」が主に使われている。

この工法だと、浸炭反応と排ガスの燃焼反応で一定程度の二酸化炭素が排出されており、カーボンニュートラルをめざす社会風潮の中で課題の一つになっていた。 そこで両社はアセチレンと窒素を混ぜたガスで浸炭を行なう新工法を開発した。図1のように変成炉が不要になるため、浸炭反応や変成炉から出る二酸化炭素の排出はなくなるという。

【電子版ガスメディア9月19日号より抜粋】

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