CN社会の実現へ、FC船など水素関連技術が大阪・関西万博に集結
岩谷産業が6月に開催した第17回イワタニ水素フォーラム(東京)では来年開催の2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)内で会場のアクセス手段の一つとして、岩谷産業が運行する水素燃料電池(FC)船の概要が紹介された。そのほかにも、大阪・関西万博には水素をはじめとする、GXの関連技術が集結する予定で、未来のカーボンニュートラル(CN)社会および水素社会の在り方を示す取り組みが多数披露をされる見込み。
大阪ガスでは5月に再エネ由来の水素と生ごみを発酵させて製造したバイオガスをメタネーションし、製造したメタンを配管輸送により都市ガス消費機器で利用するサプライチェーン構築を目指す実証事業用の実証設備を大阪市此花区のごみ焼却工場に竣工したが、2024年8月には実証設備を大阪・関西万博会場に移設。万博開催時は再エネ由来水素と会場内で発生する生ごみ由来のバイオガスからメタンを製造し、会場内の熱供給設備やガス厨房で利用する計画だ。
また、NTTアノードエナジーとパナソニックはNTTパビリオン内で生成したグリーン水素を地中通信用管路も活用したパイプライン輸送によりパナソニックグループパビリオンへ供給し、パナソニックはグリーン水素を基に純水素型FCで発電した電力を同パビリオンで利用するオンサイト型の水素サプライチェーンを実装する。
そのほか、大阪・関西万博の開催に合わせた交通インフラ整備が進む中、大阪府と大阪市は万博を契機としてFCバスの導入などにより、バス事業者のゼロエミッション化を促進する事業を共同で展開する。