溶接構造物の耐久性・寿命を支配する物理現象は,腐食と疲労といえる。そのため,溶接構造物の弱点として,疲労損傷を受けやすいことが挙げられることもある。この弱点を克服するためには,正しい知識を有することが必要不可欠である。また,そのためにも力学や溶接に関する基礎知識が必要である。
本書は,構造物の安全性と長寿命化を意識し,基礎から最新の知見,そして関連知識までを網羅した構成となっている。
主な内容
第1章 鋼溶接構造の疲労の歴史的展望
第2章 鋼溶接構造
第3章 材料力学の基礎
第4章 疲労破壊メカニズムと疲労破面
第5章 金属材料の疲労強度
第6章 溶接継手の疲労強度
第7章 疲労き裂進展解析
第8章 高温疲労
第9章 腐食疲労
第10章 疲労耐久性改善法
第11章 疲労モニタリング
第12章 溶接構造の疲労照査
第13章 疲労き裂進展解析を用いた寿命評価